根管治療について

根管治療

歯科医院で、「歯の神経を取ります」「歯の根の中が膿んでいます」などと言われたことはありませんか?
歯の根の中には、神経が通っているとても細い管があります。虫歯が進んでしまい、虫歯菌が神経に到達したり、外部からの刺激によって根の中の細い管に感染が進んでしまった場合には、その管の中をきれいにお掃除して、感染物質を除去する必要があります。そのような歯の根の治療を「根管治療」と呼びます。

〈根管治療の重要性〉

根管治療はとても重要な治療です


たとえば、豪華な建物を建てるとき、基礎工事がしっかりしていなければ、せっかくの建物もいずれ倒壊してしまいますよね。歯も同様で、適切な根管治療がされていない歯に高価なセラミックの歯を入れても、後々根の中に膿(感染物質)がたまってきたり、根のまわりに炎症が起こったりして、せっかく装着したセラミックを外して再治療が必要となる場合があります。最悪の場合、歯を抜かなければならなくなるかもしれません。
そのような事態をさけるため、歯髄(歯の神経)を除去する際には、将来的に病変ができないように、また、すでに病変ができてしまっている歯であれば、その病変を治すために、丁寧に適切な根管治療を行う必要があります。
このように、根管治療は歯科治療の基礎となる重要なものです。
適切な根管治療はその歯の寿命を決定付ける、大切な治療なのです。

 

 

 

顕微鏡(マイクロスコープ)を使った治療

顕微鏡歯科の特徴・メリット

肉眼では確認できない菌も取り除けます

顕微鏡(マイクロスコープ)を使った治療の大きな特徴は、肉眼では見えないものを3倍から30倍程度にまで拡大観察できるということです。

これは何を表すかというと、肉眼や拡大鏡(ルーペ)を用いた治療も顕微鏡(マイクロスコープ)を使った治療と治療自体は同じものでも、肉眼では見えないぐらい小さなむし歯を発見すれば初期段階での治療が出来ますし、暗く狭い根管部分(歯の根の部分、神経が入っている管)も、顕微鏡治療では明るく拡大出来ますので、従来のレントゲンを参考にしながら経験と勘を頼りに施す治療とは大きな差が出ます。

その他、肉眼では見えないぐらいの被せ物や詰め物のズレなど不適合部分から入り込んだ菌が、むし歯を発現させているということが少なくありません。歯周病治療、型取り、インプラントなど、歯科治療のあらゆる分野でメリットがあります。

再発してしまった場合の根管治療

根管治療の再発についてのご説明

膿が溜まっていると言われた歯の治療についてご説明します

神経を取った歯の半数以上がどこかのタイミングで再治療が必要になるケースがあります。

再治療は、神経を抜く時よりもさらに成功率が下がると言われています(一説には60%以下)。

また、再治療の場合、マイクロスコープが非常に有益になる場合が多いです。再治療を行った後、予後が悪い場合、外科処置で対処しなければいけませんが、この場合も、マイクロスコープはかなり重要になってきます。

歯科用CT

CTを活用した治療

レントゲンではわからない病変の発見にはCTが有効

歯科用CTは顎、歯、口腔領域など頭頚部の硬組織、またその周辺組織の3次元画像による診断・検査が可能となります。
インプラント治療、顎関節、根尖病巣などの診断・検査・治療に効果を発揮します。

歯科用CTは、コーンビーム式のスキャンを行うことで、短時間のX線照射による、歪みの少ない繊細な画像を断面で観察できるようになりました。短時間のX線照射ですので、従来のCTよりも被爆量も少なくなり、より安全で確実な治療を行うことができます。

CTを使うメリット

『見えなかったものが見える』

   一般のレントゲンで見えなかった部分が容易に確認できるようになりました。
 顎の内部構造なども、リアルに見えます。

『わからなかったことがわかる』

   顎や歯だけでなく、上顎洞(鼻の奥)の形態や粘膜の状態、病巣などを立体画像で確認できます。

『治療の安全性が広がる』

   インプラントだけでなく、矯正や根管治療、親知らずなど、幅広く歯科治療に応用することができ、
 正確な審査・診断により、治療の安全性を高めます。